2008-04-17

Tape - Opera Plus

CD

アーティストTape

アルバムタイトル:Opera Plus

レーベル:HEADZ

品番:Hapna-JP 1 / HEADZ 115

解説:安永哲郎


スウェーデンの南東、バルト海上で南北に細長く伸びるエーランド島。土地の南半分は大平原になっており、剥き出しの石灰岩が地表を覆い尽くす荒涼とした景色が果てなく広がる。そんな一見すると不毛な荒地はしかし、少ない養分とアルカリ質の土壌のおかげで、実際は極めて多様な稀少植物やキノコ類の温床となっている。人々は先史以来の文化を育んできたこの土地をアルヴァーレットと呼び、伝統的な牛馬の放牧様式を現在まで守り継ぎながら、世界遺産としての誇りと共に次の世代を生み育てる。

2000年の夏、この島と本土の都市カルマルを結ぶエーランド橋を、三人の大柄なスウェーデン人と、積み込める限りの楽器を乗せた車が渡ってきた。それから二週間、彼ら - ヨハン・バットリング、アンドレアス・バットリング、トーマス・ハロンステンの三人が石造りの納屋で録り貯めた音の記録が、テープのファーストアルバム「Opera」になったのである。

テープの結成は、そこから更に2年ほど前に遡る。地元の音楽学校を卒業し、ストックホルムのフリージャズ・シーンで活動していたヨハンは、同じくジャズのフィールドにいたマルチ・インストゥルメンタリストのトマスと半ば必然的に出会い、新たな音楽表現のモデルを模索しようと意気投合したという。そこにヨハンの実弟であり、アートスクールを卒業してメディアアーティストの道を歩んでいたアンドレアスが加入してテープは誕生した。当初は実験的な要素を重視した即興演奏を試みていたが、続けていくうちに大きく方向転換することを決意する - 


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